インクラインベンチプレスの正しいやり方・角度・効果を解説!

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インクラインベンチプレスを徹底解説!

ベンチプレス 筋トレ 男

男性の憧れである分厚い胸板を手に入れるには大胸筋の発達が欠かせません。

大胸筋を鍛えるトレーニングの代表格と言えばベンチプレスが有名ですが、一口にベンチプレスと言っても様々なバリエーションがあります。

ここでは、ベンチプレスのバリエーションの中でも大胸筋の上部に、より強い負荷をかけることのできるインクラインベンチプレスについて、そのやり方や効果を解説していきます。

そもそも大胸筋とは?

大胸筋 解剖図

大胸筋に限ったことではありませんが、筋力トレーニングを効果的に行うには鍛えたい筋肉の構造を理解することが欠かせません。

鍛えたい筋肉がどこから始まってどこに繋っているのか、どんな動作で使用するのか、これを知っておくだけでもトレーニングの効率が格段に上がります。

まずは大胸筋について必要な知識を身につけましょう。

大胸筋は4つ分けられる

大胸筋は全身の筋肉のなかでも面積の大きな筋肉で、上部・下部・内側・外側の4つに分けられます。

一般的には上部・中部・下部の3つに分類されることが多いですが、ここで言われる大胸筋中部というのは内側のことを指しています。

大胸筋は主に腕を前方に押し出す動作やもの抱きかかえる際に使用しますが、一般的な日常生活では目に見えて発達するほど負荷や使用頻度は高くありません。

大胸筋を狙ったトレーニングに様々なバリエーションがあるのは、それぞれの部位をより効率的に鍛えるためですので、どの種目がどの部位を狙っているのかを理解することが大切です。

大胸筋上部とは

大胸筋上部の起始・停止は、

  • 起始・・・鎖骨部内側の1/3~2/3
  • 停止・・・上腕骨の大結節稜

となっており、鎖骨部から上腕骨に向かって斜めに走っています。

大胸筋上部を主に使用する動きは「腕を上方へ押し出す動作」で、インクラインベンチプレスはまさにその動作を再現しています。

大胸筋上部を鍛えるメリット

大胸筋上部を鍛えることで得られる大きなメリットは、いわゆる「見栄え」です。

鎖骨の下から盛り上がった大胸筋は、服の上からでも胸板の厚さをアピールできますので、Tシャツ一枚を着ても圧倒的にカッコいいです。

また、トレーニングの成果も比較的早く感じやすい部位なので、トレーニングのモチベーションにも繋がります。

インクラインベンチプレスの効果

インクラインベンチプレスが大胸筋上部を鍛えるトレーニングとして効果的である理由は大胸筋上部の構造を知ることで分かります。

先述したとおり、大胸筋上部は鎖骨部から始まり上腕骨に繋がる筋肉です。

この筋肉は、肩関節の水平内転(脇を開いて腕を前に押し出す動作)を斜め上方向に行うときに大きく使用されます。

インクラインベンチプレスでは自身の上体に角度をつけることで、体に対して斜め上方向にバーベルを押し上げることができるので、斜め上方向への水平内転の動作を高負荷で行うことができます。

そのためフラットベンチで行うベンチプレスよりも大胸筋上部により大きな負荷がかかるので、大胸筋上部のトレーニングとしてはとても理にかなっており、非常に効果的とされています。

インクラインベンチプレスのやり方

<インクラインベンチプレスのやり方>

  1. ベンチを斜め30~45度あたりに設定します
  2. ベンチに深く腰掛けて肩甲骨を寄せ、肩を落として背中にアーチを作ります
  3. バーを肩幅の1.3~1.5倍の広さで握ります
  4. 背中のアーチを維持したままバーベルをラックから外して胸の真上あたりまで持ってきます
  5. 鎖骨のやや下辺りに向けてバーベルをゆっくり下ろしていきます
  6. バーが胸に少し触れるくらいまで下げたら元の位置まで上げていきます
  7. 5~6を必要な回数繰り返します

<インクラインベンチプレスのコツ>

①ブリッジを崩さない

フラットベンチで行うベンチプレスと同様に、インクラインベンチプレスでもブリッジ(背中のアーチ)を崩さないように意識しましょう。

特にセット後半では肩甲骨が開いてしまいがちですので、肩甲骨は常に意識して閉じておきましょう。

インクラインベンチプレスでは三角筋前部にも刺激が入りますが、ブリッジの崩れたフォームで行うと、より三角筋前部に負荷が逃げてしまいますので注意しましょう。

②ベンチの角度は45度を上限とする

インクラインベンチプレス時のベンチの傾斜は、最大でも45度程度に抑えましょう。

それ以上の角度では三角筋への負荷が大きくなってしまい、大胸筋よりも先に三角筋に効いてしまいます。

ベンチの角度は30~45度あたりを目安に、浅めや深めなどバリエーションを持たせると、よりまんべんなく大胸筋上部を刺激できます。

③グリップ幅は肩幅の1.5倍を上限とする

フラットベンチでのベンチプレスでも同様ですが、インクラインベンチプレス時のバーを握る手幅は最大で肩幅の1.5倍程度にとどめましょう。

1.5倍以上のワイドグリップになると、肩関節への負担が大きくなるため怪我の原因にもなってしまいます。

グリップ幅は肩幅の1.3~1.5倍目安に調整しましょう。

<インクラインベンチプレス参考動画>

大胸筋上部を鍛えられる他のメニュー

大胸筋上部を狙ったトレーニングはバーベルを使ったインクラインベンチプレスだけではありません。

ここでは大胸筋上部のトレーニングのバリエーションとしてダンベルを使用した種目と、ケーブルを使用する種目を併せてご紹介します。

インクラインダンベルプレス

<やり方>

  1. ベンチを斜め30~45度あたりで設定します
  2. ダンベルを両手に持ち、ベンチに深く腰掛けます
  3. ダンベルを肩の高さまで上げ、肩甲骨を寄せ、肩を落として背中にアーチを作ります
  4. 背中のアーチを維持したままダンベルを真上に上げていきます
  5. 肘が伸びきったらゆっくり下ろしていきます
  6. 4~5を必要な回数繰り返します

<インクラインダンベルプレスのコツ>

①大胸筋にストレッチを効かせる

インクラインダンベルベンチの最大の利点は、バーベルを使用するよりもストレッチを効かせられることです。

ダンベルを下ろす際は大胸筋上部のストレッチを感じながら、バーベルを使用するときよりも深い位置まで下ろしていきます。

その分扱える重量は下がりますが、より強い刺激を与えることができます。

②ブリッジを崩さない

インクラインベンチプレスと同様に、インクラインダンベルプレスでもブリッジ(背中のアーチ)を崩さないように意識しましょう。

特にセット後半では肩甲骨が開いてしまいがちですので、肩甲骨は常に意識して閉じておきましょう。

左右のウェイトが独立しているインクラインダンベルプレスではブリッジが崩れてしまうと、不安定になりやすいため注意しましょう。

③ベンチの角度は45度を上限とする

インクラインベンチプレス時のベンチの傾斜は、最大でも45度程度に抑えましょう。

それ以上の角度では三角筋への負荷が大きくなってしまい、大胸筋よりも先に三角筋に効いてしまいます。

ベンチの角度は30~45度あたりを目安に、浅めや深めなどバリエーションを持たせると、よりまんべんなく大胸筋上部を刺激できます。

④前腕は常に垂直を意識する

動作中は前腕を床に対して常に垂直することを意識しましょう。

前腕が傾くとダンベルが不安定になり余計な筋肉に力が入ってしまい効率が悪くなります。

また、高重量が扱えるようになってきたときには、ダンベルを落としてしまう危険性がありますので、トレーニング初期の段階で前腕の垂直を維持することを習得しておきましょう。

〈参考動画〉

ロープーリーケーブルクロスオーバー

<ロープーリーケーブルクロスオーバーやり方>

  1. プーリーを膝の高さ程度に調整します
  2. マシンの中央に立ち、両手でグリップを握ります
  3. 背筋を伸ばして胸を張り、腕を開きます
  4. 肘を軽く曲げて上体をやや前傾させて構えます
  5. 肘の角度は固定したまま、両手のグリップを合わせるようにケーブルを引きます
  6. 体の中央まで引いたらゆっくり元の位置まで戻します
  7. 5~6を必要な回数繰り返します

<ロープーリーケーブルクロスオーバーのコツ>

①ストレッチと収縮を最大限に行う

ロープーリーケーブルクロスオーバーの利点はその可動域の広さです。

ケーブルを引くときは大胸筋がしっかり収縮するのを感じながら絞るように引いていきます。

戻すときにはネガティブを効かせながら、大胸筋にしっかりストレッチを効かせます。

可動域の広さを活かしてより効果的に筋肉を刺激することを心がけましょう。

②肘の角度は固定しましょう

上腕三頭筋が十分に発達していれば、大胸筋の収縮のピークで肘を伸ばしてさらに収縮させることができますが、トレーニング初心者の場合は余計な力が入ってしまい大胸筋に意識が集中できない可能性があります。

最初は肘の角度はやや曲げた状態で固定し、大胸筋だけに意識を集中させるようにしましょう。

③猫背にならない

背中を丸めた方が、より重い重量を引けそうな気がしますが、大胸筋上部のトレーニングとしては効率が悪くなってしまいます。

胸よりも肩が前に出てしまうと三角筋へ負荷が逃げやすくなってしまいますので、胸は張った状態を常に維持し肩甲骨は動かさないようにしましょう。

④大胸筋上部の軌道をトレースする

ケーブルを引く際、その角度を大胸筋上部の筋肉の付き方を意識しそれをトレースするような角度で行うと、よりピンポイントで大胸筋上部を刺激できます。

そのためにはプーリーの設定が重要で、マシンのタイプによって高さを変える必要がありますので、使用するマシンに合わせて調整するようにしましょう。

<ロープーリーケーブルクロスオーバー参考動画>

まとめ

分厚い胸板を作るためには大胸筋上部の発達は欠かせません。

インクラインベンチプレスは大胸筋上部を効率的に鍛えることのできる優秀な種目ですが、正しいフォームで行わなければ肩や腕の筋肉に負荷が逃げてしまい、効率が悪くなってしまいます。

また、インクラインベンチプレスの刺激に筋肉が慣れてしまった場合には、ダンベルやケーブルを使用した種目を取り入れることによって、新たな刺激を大胸筋上部に与えることができます。

Tシャツが似合うカッコいい大胸筋が欲しい方や分厚い胸板にあこがれる方は、ぜひ普段のトレーニングにインクラインベンチプレスを取り入れてみてください。

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