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握力の鍛え方が知りたい…
握力を鍛えることで血管の浮き上がった男らしいセクシーな前腕を手に入れることができます。とはいえ、握力の鍛え方はハンドグリッパーくらいしか知らないという人も少なくありません。
実は、家にあるものを使えば手軽に握力を鍛えることができますし、握力アップに効果的な筋トレ方法もたくさんあります。
握力の鍛え方を多数ご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
握力とは
握力とは物を握るときの手の力のことで、握力計で示される数値が握力の指標となります。
文部科学省の体力・運動能力調査によれば日本人の平均握力は成人男性が約50kg、成人女性が約30kgとされています。出典:文部科学省「体力・運動能力調査」
一般的に「握力が強い」と言われるには、男性で64kg以上、女性で38kg以上が必要で、リンゴを片手で潰してしまうには80kg以上の握力が必要と言われています。
ちなみに、ハンマー投げでオリンピック金メダリストの室伏選手は、普通の握力計では針が振り切れてしまい計測不能なのだとか…おそらく120kgはあると言われています。
握力で鍛えられるのは前腕筋
握力の強さには筋肉のある部位が大きく関係しています。
その筋肉というのが「前腕筋(ぜんわんきん)」です。
一般的に前腕筋と呼ばれている部位は、前腕にある筋肉群の総称のことで、20近いさまざまな筋肉から構成されています。
握力トレーニングをすることで前腕筋が鍛えられ、血管の浮き上がった男らしい前腕を手に入れることができるのです。
握力の種類
手は「握る」「つまむ」「保持する」といったさまざま動きをするため、手の動きによって前腕筋の使う筋肉が異なります。
そのため、ひと口に握力といっても、大きく3つの種類に分類されるのです。
より効果的な握力トレー二ングを行うために、まずは握力の種類を知っておきましょう。
ピンチ力
ピンチ力とは「物をつまむ」ための握力です。
水道の蛇口を開けたり、ペットボトルの蓋を開けるときに使う握力のひとつです。
バスケットボールなどでは指先の力でボールをコントロールするため、このピンチ力が重要と言われています。
クラッシュ力
クラッシュ力とは「物を握りつぶす」ための握力です。
こぶしをギュッと強く握り締めたとき発揮される力で、握力計を使って計測される力が、このクラッシュ力です。
リンゴを握りつぶしたいという人はクラッシュ力を強化する必要があります。
ホールド力
ホールド力とは「握ったものを保持する」ための握力です。
日常生活のなかでは、このホールド力を使う機会がたくさんあります。
重いカバンを持ち続けたり、重い鍋を持ち続ける時などはホールド力が必要になります。
握力を鍛える頻度はどれくらい?
握力を鍛える頻度に関しては意見が分かれることがあり、毎日続けても大丈夫という説と、日を空けたほうが良いという説があります。
結論から言いますと、筋肉痛の有無によって頻度を変えるのが正解です。
前腕筋は腹筋やふくらはぎと共に回復が早い部位なので、握力トレーニングは毎日行っても大丈夫です。
ですが、筋肉痛のある時は回復を待ってから握力トレーニングを再開しましょう。
筋肉痛がある時に筋トレを行うと、筋肉が分解されてしまうので注意が必要です。
握力の鍛え方
握力の鍛え方は、道具や器具なしのトレーニング法、家にあるものでできるトレーニング法、道具や器具を使ったトレーニング方法の3つに分けられます。
さまざまな握力トレーニングを試してみて、自分のライフスタイルに最も合った方法を続けてみるのが良いでしょう。
道具・器具なしのトレーニング方法
道具や器具を使わない握力トレーニングは、単純な反復運動や自分の体重を利用した自重トレーニング法になります。
場所を選ばないので、自宅やオフィスの空き時間を利用して行うことも可能です。
グーパー運動
グーパー運動は両手でグーとパーを繰り返すだけの簡単な反復運動です。
グーパーを繰り返すことで前腕筋に緊張と弛緩が起こり、根気よく続けると前腕筋が少しづつ熱くなって効いているのが解ります。
一見地味な握力トレーニングですがクラッシュ力を鍛えるのに効果的で、野球やテニスのウォーミングアップ種目として取り入れているアスリートも多くいます。
【グーパー運動の方法】
- 背筋を伸ばしてまっすぐ立ちます。
- 両手を前に出して、リズムよくグーパーを繰り返します。
- グーのときは力強く握り、パーのときはできる限り大きく開きます。
- 最初は無理をせず30回3セットを目安に行い、慣れてきたら回数を増やしていきましょう。
- 最終的には100回3セットを目標にします。
指立て伏せ
指立て伏せは、指先で体を支えながら行う腕立て伏せです。
指先に強い負荷がかかるため前腕筋が鍛えられ、とくにホールド力に効果的な握力トレーニング方法です。
同時に大胸筋、上腕二頭筋や三頭筋といった筋肉を鍛えることができます。
指立て伏せの方法】
- 腕立て伏せを行う姿勢になります。
- 指先とつま先で体を支えます。キツいときは膝をついて行います。
- 2秒で下ろし1秒で上げます。
- 最初は無理をせず5回3セットを目安に行い、慣れてきたら回数を増やしていきましょう。
- 最終的には10回3セットを目標にします。
上記の画像では片腕ですが、最初は両手でやりましょう。それでも難しい場合は膝をついた状態から始めてみましょう。
体の上げ下ろしがキツいときは、プランクのように指先とつま先(または膝)で体を支えた状態をキープしているだけでも効果があります。
家にあるものでできるトレーニング方法
家にあるものを使って前腕筋に負荷をかけ、効果的に握力を鍛えることができます。
筋トレ器具を揃える必要がないので、非常にリーズナブルな握力トレーニング方法です。
雑巾しぼり
家にある雑巾やタオルを使ってピンチ力を鍛えることができます。
濡らした雑巾やタオルをきつく絞るだけなので、掃除中や入浴中でも手軽にできる握力トレーニングです。
雑巾しぼりの方法】
- 雑巾やタオルを十分に濡らします。できるだけ太い雑巾やタオルを選びましょう。
- 両手を使って限界まで力いっぱい絞り上げます。
- 腕を伸ばした状態で行ったほうが、前腕筋に負荷がかかりやすくなります。
- 絞り切った状態を10秒キープします。
- 10秒×5セットを目標に行います。
古本トレーニング
家にある古本や雑誌を使ってピンチ力を鍛えることができます。
古本を片手でつまんで持ち上げるだけの簡単な握力トレーニングです。
本は1冊ではなく何冊か重ねて持ち上げ、落とさないようにキープするのがポイントです。
古本トレーニングの方法】
- 同じ大きさの本を重ね、親指と残り4本の指でつまんで持ち上げます。
- その状態を30秒キープします。
- 右手と左手を入れ替えて、同じように行います。
- 30秒×5セットを目標に行います。
古本トレーニングに慣れてきたら、親指と人差し指、親指と中指、といった具合に指を入れ替えながら2本でつまみ上げる方法も試してみましょう。
道具・器具を使ったトレーニング方法
筋トレ器具や道具を使用すれば、より効率よく前腕筋を鍛えることができます。
握力強化に特化した器具の効果的な使い方から、
ダンベルやプレートといったウエイト器具を使って前腕筋を鍛える本格的な筋トレ方法をご紹介します
ハンドグリッパー
握力を鍛えための最もポピュラーな道具のひとつがハンドグリッパーです。
クラッシュ力の強化に最適で、多くのアスリート達も使用している筋トレ器具のひとつです。
負荷を調整できるタイプのハンドクリッパーなら、握力のアップに合わせて負荷を変えていくことができます。
【ハンドグリッパーの使い方】
- 片方の手でハンドグリッパーも持ちます。
- 10回の開閉で手が限界になるように負荷に調整します。
- リズムを一定に合わせ、ゆっくり握り、ゆっくり開きます。
- 10回3セットを目標に行います。
- 左右の手を入れ替えて同じように行います。
慣れてきたら負荷を上げたり、回数を増やしたりして強度を上げていきましょう。
パワーボール
パワーボールは、とてもユニークなデザインをした握力トレーニング器具です。
プラスティック製のボールの中に回転するボールが入っていて、中のボールが高速回転するとジャイロ効果によって負荷がかかり、その負荷に反発することで前腕筋が鍛えることができます。
パワーボールでクラッシュ力とホールド力を強化することができます。
【パワーボールの使い方】
- パワーボールに付属しているヒモを使って、中のボールを回転させます。
- 片手でパワーボールを持ち、回転を手伝うように手首のスナップを使って中のボールをさらに回します。
- ボールの回転数が上がると、手の中でボールが暴れだします。
- パワーボールを押さえ込むように保持し、負荷がおさまるまで待ちます。]
- 左右の手を入れ替えて同様に行います。
フィンガーバンド
フィンガーバンドは指先のピンチ力を強化するための握力トレーニング器具です。
バスケットボール選手が指の保護のために使う指用サポーターをフィンガーバンドと呼ぶこともありますが、握力強化のフィンガーバンドはゴム製のリストバンドのようなデザインをしています。
【フィンガーバンドの使い方】
- 指先すべてをフィンガーバンドに通します。
- 指を大きく開きます。
- 限界の位置で1~3秒キープします。
- ゆっくり戻します。
- 10回3セットを目安に行います。
慣れてきたら、親指と人差し指、人差し指と中指といった具合に、2本の指でもフィンガーバンドを使ってみましょう。
ゴムボール
普通のゴムボールを握るだけでもクラッシュ力を鍛えることができます。
より効果を上げるには、卵型をした握力トレーニング専用のゴムボールを使えば、握りやすく硬さを選ぶこともできます。
ギュッギュッと細かく握るよりも、ギューっと全力で長く握るほうが前腕筋には効果的です。
【ゴムボールの使い方】
- 片手でゴムボールを持ちます。
- 全力でゴムボールを握り10秒キープしたら、ゆっくり戻します。
- 10秒×3セットを目標にします。
- 慣れてきたらセット数を増やして強度を上げていきます。
ファットグリップ
ファットグリップは、バーベルやダンベルのシャフト部分に巻くゴム用品で、バーの太さを2倍にすることができる筋トレの補助器具です。
グリップが太くなると、それまで以上にクラッシュ力とホールド力が必要になるため前腕筋への負荷が高くなります。
ファットグリップを使用した筋トレメニューは、シュラッグ、アームカール、リバースカールなどがおすすめです。
【ファットグリップの使い方】
- ファットグリップをバーベルやダンベルのシャフトに巻きます。
- ファットグリップの切れ目が必ず上を向くようにセットします。
- 切れ目を手のひらの内側になるようにファットグリップを掴みます。
- 任意の筋トレメニューを行います。
- 通常の半分程度の回数から始め、慣れてきたら少しづつ強度を上げていきましょう。
プレート(プレートピンチ)
プレートピンチは、バーベルやダンベルのプレートを2枚重ねて持ち上げる握力トレーニングです。
プレートを指先でつまんで保持するため、ピンチ力を強化することができます。
プレートの重量に合わせて、片手でつまみ上げるメニューと両手でつまみ上げるメニューがあります。
【プレートピンチの方法】
- プレートを2枚重ねます。
- 重ねたプレートを指先でつまみ上げます。
- 持ち上げた状態を10秒キープします。
- ゆっくりともとの位置に戻します。
- 10秒3セットを目安に行います。
プレートを落とさないように、重量設定は慎重に行いましょう。
ダンベル(リストカール)
リストカールは、肘を固定して手首の返しだけで筋トレメニューです。
クラッシュ力とホールド力を強化して、前腕筋全体を鍛えることができます。
ダンベルを使った基本的な筋トレメニューのひとつです。
【リストカールの方法】
- ベンチに座り両足を踏ん張るように開きます。
- 片手でダンベルを持ち、肘を太ももの上に固定させます。
- 肘が太ももから離れないように、手首の返しだけでダンベルを上げ下げます。
- 10回3セットを目安に行います。
- 右手と左手を入れ替えて同じように行います。
懸垂(チンニング)
懸垂(チンニング)は、ぶら下がれるバーや場所があれば、いつでも行えるポピュラーな筋トレメニューです。
握力全体を強化し、前腕筋を含む上半身全体を鍛えることができます。
懸垂ができない人は、ぶら下がっているだけでも握力を鍛えることができるので、ぜひ挑戦してください。
【懸垂の方法】
- 肩幅よりやや広いグリップでバーにぶら下がります。
- 胸を張り肩甲骨を寄せながら体を持ち上げます。
- 体を下ろした時に腕が伸びきらないようにします。
- 5回3セットを目安に行います。
- 慣れてきたら回数を増やして強度を上げていきます。
握力の鍛え方まとめ
握力の鍛え方には、さまざまな方法があります。ただし、握力に自信のない人が、いきなりウエイトを使った本格的な筋トレをしたらケガをしてしまうことがあるかもしれません。決して無理をせず、自分に合ったトレーニング方法で少しずつ握力をつけていきましょう。握力トレーニングで血管の浮き上がった前腕を手に入れましょう。
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